Please reload

最新記事

〜薬膳についての12のこと #10

今回はおなかのおはなしです。

#08の充電池のたとえでおはなししたように、ひとは生まれた後、

食べ物や呼吸からからだを支えるエネルギー(後天の精)をつくります。

おなかは食べ物を消化して栄養を作り出す源(後天の本)。

おなかが元気にはたらかなければ、

どんなにからだに合った良...

食べることとからだの関係(3) おなか、元気ですか?

December 10, 2017

1/3
Please reload

特集記事

食べることとからだの関係(2) からだを養う食事、薬になる食事 〜薬膳についての12のこと #09

December 8, 2017

食べることとからだの関係(2) からだを養う食事、薬になる食事

〜薬膳についての12のこと #09

 

前回は食べ物が私たちの命、

生きるエネルギーの源になっているしくみのおはなしでしたが、

私たちは日々なにかを食べることで生きているということは

みなさん普段からなんとなくわかっていることだろうと思います。

 

今回はもう一歩進んで、薬膳の2つの役割、

①からだをつくり養う食事と、②治療のための食事についておはなしします。

 

【薬膳の役割①  からだをつくり養う食事】

 

疲れた時にごはんを食べると元気が回復する感覚は

普段から感じているのではないでしょうか。

食物はからだの正常なはたらきを助け、生命を維持し守る役割を果たしています。

 

現代の栄養学では、それは食物に含まれる栄養素のはたらきと考えますが、

中医営養学ではすべての食物にはからだのはたらきを円滑にする効能があり、

食べる人の心身の状態を把握して必要なものを見極めて摂ることで

それぞれの食物がもつ効能を最大限に活かすことができると考えます。

 

 

【薬膳の役割②  治療のための食事】

 

原始時代、人はさまざまなものを口にしてその実体験から

「食物」「薬物」「毒物」の3つに分類するようになりました。

 

*中には2つの分類にまたがっているものもたくさんあります。

 たとえばネギや生姜、山芋のように、

 薬効が高く薬物にも使えるけれど食物としても適しているもの、

 附子(トリカブトの一種)のように、

 極めて強い毒性があるけれども加工や使い方によって薬効を得られるものなど。

 なお、薬物は使い方を誤るとからだに大きく作用するため、

 程度の差はあれ、どんなものでも毒性をあわせもつとも考えられています。

 

中医営養学や中薬学は、

こうした効果や毒性を生身でくりかえし試した実践の蓄積を

医学理論の元に分析し体系立てられたものです。

 

どのようにからだにはたらくのかを考える基本のものさしは、

食物も、薬物も、毒物もすべて同じで、具体的には、

からだを温めるのか冷やすのかという温熱寒涼の偏り(四気または四性+平性)や

酸・苦・甘・辛・鹹(塩)+渋・淡で表される味(五味)があります。

 

たとえば、

暖房で温まった空気は頭上に、冷房の冷気は足下に流れるように、

温熱性のものは上に持ち上げ、寒涼性のものは下に下ろすはたらきをします。

怒って頭に血がのぼったときは火に油を注ぐようなことは避けて

クールダウンして気持ちを落ち着ける、そんなイメージでしょうか。

 

また、辛いものを食べると汗が噴き出てきたり、

甘いものを食べるとほっと気持ちが緩んだり、

反対に酸っぱいものを食べるとからだが縮こまったりするように、

外へ内へという動きも生み出します。

 

空気を吐いて吸う、食べたら出す、血液や体液が身体中をめぐる。

物質やエネルギーはこのように

外へ内へ、上へ下へと常に「動く」ことで機能しバランスを保っているので、

その動きがスムースになるように、

動きを生み出す食物や薬物の性味やそれと結びついた効能を利用するのです。

 

食物と薬物は同じところから見出され、同じようにはたらく。

「薬食同源」という言葉にはこのようなしくみが背景にあります。

(日本では近年造られた「医食同源」の方が耳慣れているかもしれません。)

 

食療法としての薬膳は、

中医学ならではの診断と基本的に根本からアプローチする治療法にあわせて

こうした食事に適した食物・薬物のはたらきを組み合わせ、

おいしく食べられる食事という形で治療に用いるものです。

必要な薬効を得るために

中薬(生薬)を適切に組み合わせて方剤(漢方薬)をつくるのと同じプロセスで、

食材も調理法もセオリーに則って選んでつくります。

 

 

最後に食の重要性を物語るおはなしを2つ。

 

紀元前11〜8世紀前後、中国大陸にあった西周という国の職制では、

医師の最高位は「食医」とよばれる飲食調理職の国家公務員で、

つづいて、内科医 > 外科医 > 獣医 の順位だったそうです。

食べ物を手に入れるのが今とは比べものにならないほど難しかった古代。

すこやかに生きるために食が大切であることは今以上に切実に感じられていたのでしょう。

 

もうひとつは、中医学での良い医者の考え方。

なった病を治すことで健康を取り戻すことに重きを置く西洋医学に対し

中医学では病になりにくいすこやかな状態を目指すため、

病になる前に日頃の食で健康を保ち

病になりかけてもからだへの作用が大きい薬を用いる前に

作用がおだやかな食で早めに治す医者が良い医者(上工)、

病になってから薬で治すのは普通の医者(中工)、

薬だけでは治せず、手術で治す医者は腕の悪い医者(下工)と考えるのだそうです。

 

まさしく薬食同源(医食同源)なんですね。

おいしく食べて元気に過ごす、これに勝ることはありません。

Share on Facebook
Share on Twitter
Please reload

ソーシャルメディア
Please reload

タグから検索
Please reload

アーカイブ
  • Facebook Basic Square
  • Twitter Basic Square
  • Google+ Basic Square

Copyright © shioneya All Rights Reserved.